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石榴。

  • 2 日前
  • 読了時間: 2分








ある日のこと。

ザクロの木を意味もなく毎日観察していた。

ザクロは秋に実がなる。

ただ、観賞用なのでそんなに実がなるものでもない木。

花も特徴的で、悪魔の実と言われるのも分かる。

そんなザクロが昔から好きだ。

百日紅も終わり、ザクロの季節に差し掛かる頃、台風が多くやって来たのは今年の秋。

前代未聞の台風が、日本を多く直撃した。

そんな時、ザクロは三つ実をつけた。台風が来ると、実が落ちたり。何とか持ちこたえたものもある。

大体は、熟し台風が来たら実が落ちる。当たり前のこと。

しかし、落ちないザクロがあった。ただ一つだけ。

そのザクロは幾度かの台風、強風を耐え抜いた。


「 まだ落ちないのか。いつ落ちのだろう? 」


そう思い始めて、気付いたら観察を始めていた。

気付けは、葉も落ち樹木も冬支度をしているのに、まだザクロが一つ木についている。

とっくに腐っているだろうに、まだ木にぶら下がり続けるザクロの実。

何だか人間みたいだな・・・。とちょっと皮肉に思ったり。


同時に、意地でも落ちないと言うプライドも感じたり。

どっちが幸せだったのだろう?

そんな風にザクロの実の生きざまを考えた。


自分だったらどちらになるのか?


さっさと落ちれば、誰かに拾われたかもしれない。

それか、野鳥に食べられたかもしれない。

けれど、そのザクロは樹木が冬の眠りにつくまで一緒にいたのだ。

最後は萎んで土の上に落ちてしまったが。

木から生まれ、木の上で朽ち果てる。

そんな果実も良いのではないか?

そう思った時に、何だか自分と重ね合わせていた。


「 ああ、私はこの実に似てるんだ 」


そう思うと又愛着がわく。

ザクロはまだ土の上にある。

今度は土に還るまで、見届けよう。

もう冬が来るのだから。












 
 

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